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2025年09月18日の記事は以下のとおりです。

カルティエ タンクが初めて発表されて以来、何年にもわたって実にさまざまなバリエーションやサブバリエーションが誕生したが、。

カルティエは、長年にわたりオープンワーク仕様の懐中時計・腕時計を膨大な数販売してきたが、オープンワークのタンクの登場は、2004年に発表されたタンク ルイ カルティエ ノクタンビュール(コレクション・プリヴェ・カルティエ・パリ、通称CPCPの一部)までなかった。その後、2013年にタンク MC スケルトン、2014年にはタンク LC サファイア スケルトンが発表され、いずれも高い評価を得て大成功を収めている(その年にはアイコニックなクラッシュのスケルトンバージョンも加わり、同様に評論家のあいだで話題となったが、もちろんそれはタンクではない)。タンクの誕生100周年を記念して、かなりの数の新作が発表されているなか、今回は1921年にカルティエが初めて販売したタンクの初期モデル、タンク サントレ初となるスケルトンバージョンを紹介しよう。

タンク サントレ スケルトンは、史上3番目となるオープンワークムーブメントを搭載したタンクである。

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タンク サントレは長年にわたり、いくつかの異なるバリエーションを発表してきたが、これまでにその超劇的に細長いケース(“サントレ”とは、曲がっている、または湾曲したという意)にオープンワークキャリバーを収めたことはなかった。その理由はおそらく、美しい外観の効果を得るために、ケースによくフィットし、ケースの湾曲に沿う長方形のムーブメントが本当に必要だったからだろう。それ以前のモデルでは、おそらく丸型ムーブメント、またはムーブメントサプライヤーによる既存のストックから作成された、標準的なレクタンギュラー型またはトノー型ムーブメントを用いていたのだろう。このような極端なムーブメント形状は、どのムーブメントサプライヤーのカタログにも含まれていなかっただろうし、ひとつの時計のために生産するには、おそらく法外的に高価だったと思われる。しかし新しいタンク サントレ スケルトンは、この目的のために特別に意図されたムーブメントを搭載しており、供給キャリバーよりもはるかに満足のいく結果を得ることができた。“サントレ”とは曲がった、湾曲したという意味で、ケース形状のことを指している。1920年代のサントレのオリジナルバージョンでは、7、8、9リーニュのムーブメントを搭載した比較的長いモデル、もしくは小振り(最も長いケース寸法を越えて)なモデルに対応する、いくつかの異なるムーブメント径が用意されていた(なお、リーニュとは伝統的な時計製造における単位のことを指す。1リーニュは約2.2558mmに相当し、この単位は現代の時計製造、そしてボタンやリボン作りにも生かされていた)。またヴィンテージサントレには、非常に特徴的なミニッツトラックがあった。ヴィンテージのカルティエ タンク サントレ、1921年製。

ミニッツトラックは基本的に改良された長方形だ。写真のようにオープンワーク加工されたサントレ(Cal.9917 MC)のために製造されたムーブメントは、このミニッツトラックを手巻きムーブメントの構造基盤として使用している。

一般的に、カルティエはオープンワークムーブメントをカスタム(クラッシュのスケルトンバージョンは、私が今まで見た腕時計のなかで最も魅惑的なもののひとつである)して、デザイン的に優れたものを作りあげている。結果サントレ スケルトンのコンポーネント配置は、論理的で美しいものとなっている。すべてはミニッツトラック型の上部ブリッジ(裏蓋から見える部分。時計技師にとって、ムーブメントの裏側から見える部分が上部であることをお忘れなく)と、文字盤を兼ねた地板によって固定されている。ゼンマイ香箱が上部の主な要素で、中央にメインのムーブメントと針、6時位置にテンプを配している。これはコルム ゴールデンブリッジやJLCのCal.101などのムーブメントに見られるのと同じ、直列構造である。文字盤のエレメントをムーブメント構造と一体化させることは、カルティエのモダンなオープンワークウォッチのトレードマークでもある(例えば、タンク MC スケルトンは、ダイヤル側のムーブメントプレートの12、3、6、9時位置がそれぞれローマ数字の形をしている)。

表側のゼンマイ香箱と文字盤。手前は巻き上げや時刻合わせを担うキーレス部分。テンプとヒゲゼンマイ、レバー、ガンギ車は、テンプ右側にある独立したハの字型のブリッジの下にある。

ケースサイズは縦46.3mm×横23mm×厚さ7.96mmとかなり縦長だが、湾曲されたケースとムーブメントのおかげで装着性はかなり高い。最初の取材でお伝えしたようにサントレ スケルトンは、ここで掲載しているピンクゴールド、プラチナ、プラチナ&ダイヤモンドの3種類で用意される(PGとプラチナがそれぞれ100本、ダイヤモンドセットが25本だ)。PGモデルの価格は6万1000ドル(編集注記:当時の販売価格は税込712万8000円)とかなり高価だが、カルティエのより高級なオープンワークタンク(サファイア スケルトン製)の価格とほぼ同じである。最終的な価格設定には多くの要素が絡んでいるが、250本の時計にしか使用されない、単一モデル専用ムーブメントにプレミアを期待するのは妥当だろう。

ご覧のように、ラグからラグまでのサイズが46.3mmであるにもかかわらず、手首の上では非常にエレガントな印象を与えてくれる。もちろん、過去100年間に製造されたわずか4本のオープンワークタンクのうちのひとつを着用するという楽しみ方もある(これが事実であることに驚かされるが、カルティエには確認済みだ)。本作、オープンワークのクラッシュ、そしてタンク サファイア スケルトン、この3本をローテーションで持っていたら、超高価だが楽しめるだろう。

タンクの詳細はカルティエ公式ウェブサイトをチェックだ。

本記事の以前のバージョンでは、最初にスケルトン化されたタンクが、“タンク MC スケルトン”であると誤って記述されていた。カルティエの著名なコレクターであり専門家であるジョージ・クレイマー(George Cramer)氏の計らいにより、2004年に発表された“タンク ルイ カルティエ ノクタンビュール”こそが最初のスケルトンモデルであると、メールで教えてくれた。

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