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2025年05月の記事は以下のとおりです。

モーザーが若手イギリスブランドと手を組み、フルーティーな限定モデルを発表した。

H.モーザーは、イギリスの若手ブランドであるスタジオ・アンダードッグとの限定コラボレーションモデル、“パッションフルーツ”ウォッチのペアをリリースした。エンデバー・パーペチュアルカレンダー パッションフルーツは、ブランドのよく知られたプラットフォームをベースにしており、スタジオ・アンダードッグの03シリーズ パッションフルーツは、モノプッシャークロノグラフ機能を備えたモデルである。このパッションフルーツペアはセットでのみ販売され、限定100本となる。

このパッションフルーツのペアは、トロピカルフルーツであるパッションフルーツの深い紫色と鮮やかな黄色を取り入れている。エンデバー・パーペチュアルは、モーザーのよく知られたミニマルなパーペチュアルカレンダーフォーマットを採用している一方で、03シリーズ クロノグラフはスタジオ・アンダードッグとその創業者リチャード・ベンク(Richard Benc)氏との意外なコラボレーションである。

昨年の02シリーズ フィールドウォッチに続く03シリーズでは、約63時間のパワーリザーブを持つ手巻きキャリバー、スーパーコピー Nランク代金引換専門店、セリタ製SW510 Mを搭載したモノプッシャークロノグラフを採用したことで、ブランドが再び進化を遂げた。コラボレーターたちはこの多層ダイヤルを“粗いグラデーションのアンバーとロイヤルパープル”と呼んでいる。リューズの上、2時位置にプッシャーがあり、9時位置にはスモールセコンド、3時位置にはパープルカラーの30分積算計を配置。なおセリタ製ムーブメントはサファイアシースルーバックをとおして見ることができる。このデザインはスタジオ・アンダードッグの最初のクロノグラフシリーズに似ているものの、H.モーザーらしいシンプルさが取り入れられており、ロゴが省かれている。各ブランドによれば、パッションフルーツの種を表現するためにそれぞれのパッションフルーツにはグリーンのタッチを施しているという。03シリーズではクロノグラフ秒針の先端にその緑があしらわれている。

スタジオ・アンダードッグとのコラボに加え、H.モーザーはエンデバー・パーペチュアルカレンダーの新たなバージョンも発表した。新作のダイヤルには、エンデバー・パーペチュアルの過去のバージョンでおなじみであったパープルラッカーとグラン・フー エナメルを採用。ムーブメントにはモーザーの自社製Cal.HMC 800が搭載されている。私たちは2015年にこの革新的なパーペチュアルカレンダーを1週間着用してレビューを行い、昨年はタンタル素材を用いたモデルも紹介したばかりのため、その仕組みをここで詳しく説明することは避けるが(スペック欄に概要を記載している)、これはパーペチュアルカレンダーを楽しくミニマルに、そしてデザイン重視で解釈したものなのだ。
 新しいパッションフルーツエディションは世界限定100本。ペアのみの販売となり、価格は1056万円(税込予価)である。

我々の考え


これは見た瞬間気に入った。特にスタジオ・アンダードッグのクロノグラフにひと目惚れした。ただ最後の部分を読んでがっかりした。ペア販売のみだって? そんな! 楽しくて、モーザーのなかで最も手が届きやすい時計になるはずだったのに、結局はモーザーのパーペチュアルカレンダーを買えるような限られた人だけの特別なセットになってしまったのだ。

それでも、このコラボには依然としてワクワクしている。今回で3度目のリリースとなるスタジオ・アンダードッグは、さらに高級市場へと進化し、単なる1度や2度の成功ではないことを証明した。昨年のフィールドウォッチも楽しめたし、今回のモーザーとのコラボレーションもどんな仕上がりになったのか、とても楽しみにしている。


一方で、モーザーはスイス時計業界に新風を吹き込み続けている。H.モーザーとスタジオ・アンダードッグは、まさにデザインの相性が抜群な組み合わせだ。スタジオ・アンダードッグは若くて楽しく、手ごろな価格で、モーザーのユーモアたっぷりのミニマリズムと完璧に調和している。かつてH.モーザーの独特のスタイルは、スイスの本格的な時計製造技術に支えられ、時計業界で最も新鮮な存在のひとつだった。今ではスタジオ・アンダードッグがそのバトンを受け取り、新進気鋭のブランドのひとつとなっているようだ。
 この100本のクロノグラフはすでに(あるいはほとんどが)顧客の手に渡っていると思うが、これが両ブランドの最後のコラボにならないことを願っている。

基本情報
ブランド: H.モーザー×スタジオ・アンダードッグ(H. Moser and Studio Underd0g)
モデル名: エンデバー・パーペチュアルカレンダー パッションフルーツ(Endeavour Perpetual Calendar "Passion Fruit")
型番: 1800-1200

直径: 42mm
厚さ: 12.8mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤: サンバーストパターンが施されたパープルラッカーダイヤル、槌目仕上げのマラクージャ フュメ グラン・フー エナメル、18Kイエローゴールドのベースダイヤル
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: ブラックのアリゲーターレザーストラップ、SS製フォールディングクラスプ
モデル名: 03シリーズ パッションフルーツ(03Series Passi0n Fruit)
型番: 03PFB

直径: 38.5mm
厚さ: 12.6mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤: 上部はグラデーションアンバー、下部は放射状のサテン仕上げが施されたロイヤルパープル
ストラップ/ブレスレット: ストラップテーラーによる手縫いのブラックエプソンカーフレザーストラップ

ムーブメント情報

ムーブメント側。クロノグラフ(左)とパーペチュアルカレンダー(右)。
エンデバー・パーペチュアルカレンダー パッションフルーツ
キャリバー: HMC 800
機能: 時・分・スモールセコンド、パーペチュアルカレンダー(日付・月・うるう年表示)、パワーリザーブインジケーター
直径: 34mm
厚さ: 6.3mm
パワーリザーブ: 約7日間(ツインバレル)
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 1万8000振動/時
石数: 32
03シリーズ パッションフルーツ
キャリバー: セリタ製SW510 M
機能: 時・分・スモールセコンド、モノプッシャークロノグラフ(30分積算計)
直径: 30mm
厚さ: 7mm
パワーリザーブ: 約63時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 23
追加情報: サイン入りのロジウムメッキブリッジ

価格 & 発売時期
価格: 1056万円(税込予価)
発売時期: 2024年10月日本入荷予定
限定: あり、世界限定100本(ペアでの販売のみ)

ロレックスは、探検に同行し、危険な目に遭う可能性のある時計を3モデル提供した。

マンハッタンのアッパーイーストサイドにあるエクスプローラーズクラブの本部を訪れる機会があり、巨大なホッキョクグマの剥製と1909年の北極探検で使われたソリをとおり過ぎたら、奥にある旗にぜひ注目して欲しい。ときにはほころびた、色鮮やかな布切れの数々には、驚くべき物語が隠されている。エベレスト頂上や海底、さらにはアポロの全ミッションで月面に降り立ったメンバー(アポロ11号には小型の旗が携行された)にも同行してきた旗が、ガラスの後ろに額装されている。ロレックススーパーコピー代引き 口コミ第1位エクスプローラーズクラブには、シルヴィア・アール博士(Dr. Sylvia Earle)、ジェームズ・ラヴェル(James Lovell)船長、ジェームズ・キャメロン(James Cameron)監督など、誰もが知っている有名人が会員として名を連ねている。クラブの図書館には、セオドア・ルーズベルト大統領の入会申込書の原本も所蔵されている(もちろん彼は入会を許可された)。


エクスプローラーズクラブの長年の会員であるシルヴィア・アール博士が着用する信頼のデイトジャスト。 いわゆる“フラッグ探検”は、エクスプローラーズクラブの長年の伝統である。重要な科学的または探検遠征に参加する会員は、クラブの旗の携行を申請でき、その見返りとして、探検の成果と発見に関する詳細な報告書を提出し、現地で旗の写真を1、2枚撮影することを約束する。現地に送られる旗は通常持ち回りで、例えば、エベレストの頂上を目指した旗と太平洋のマリアナ海溝の底を目指した旗は同じである。特に重要な遠征のあとや、再利用できないほどぼろぼろになった旗だけが引退し、東70番街のクラブ本部にあるガラスの奥で壁に飾られて余生を過ごす。クラブとロレックスの長年のパートナーシップの一環として考案された新しいプログラムによって、フィールドで、そしてエクスプローラーズクラブで展示されるこれらの旗にロレックスの腕時計が加わることになった。

ロレックスの不朽の名作がエクスプローラーと呼ばれるのにはワケがある。
ロレックスは何十年にもわたり、エクスプローラーズクラブのサポートパートナーを務め、イベントの開催や助成金による財政的支援に加え、エクスプローラー(当たり前だ!)、エクスプローラーII、サブマリーナーの3モデルを遠征で着用するために提供してきた。これらの時計は“ロレックス エクスペディション ウォッチプログラム”の趣旨に沿って、現在のフラッグ探検を同行する。これらの時計は、宇宙を歩いた最初のアメリカ人女性や深海に到達した最初の男性を含む選考委員会に提出された詳細な申請に基づき、価値ある探検隊に授与される(実は私はエクスプローラーズクラブのメンバーであり、この選考委員会のメンバーを兼任している)。

クラブの宴会場には25万年前のマンモスの牙が飾られている。Photo: Harrison Jacobs/Business Insider

ノルウェーの探検家トール・ヘイエルダール(Thor Heyerdahl)が、ペルーからポリネシアへのいかだ探検“コンティキ”計画に使った地球儀。Photo: Harrison Jacobs/Business Insider

最初の月面着陸の際に月へ運ばれたエクスプローラーズクラブの旗のミニチュア。


選考委員会の委員長は、長年エクスプローラーズクラブのメンバーとして活躍し、アポロ11号の月面ミッションの動力源となったF-1ロケットエンジンを発見・回収した探検隊の主催者でもあるデビッド・コンキャノン(David Concannon)氏。コンキャノン氏自身も時計愛好家のひとりである。アポロのF-1回収探検ではムーンウォッチと呼ばれる前のスピーディを、タイタニック号の潜水調査ではさまざまなロレックスの腕時計を身につけていた。彼は、ロレックスのプログラムはエクスプローラーズクラブにぴったりだと考えている。
 「タイタニックの発見から、音速の壁の突破、世界の海で最も深い地点への到達に至るまで、探検における偉大な勝利の多くはロレックスの腕時計をつけたエクスプローラーズクラブのメンバーによって成し遂げられました」とコンキャノン氏は言う。「エクスプローラーズクラブはロレックスとパートナーシップを結び、これらの偉業を今後さらに達成していくことに胸を躍らせています」

エクスプローラーII、エクスプローラー、サブマリーナーはエクスペディション ウォッチプログラムの一部である。


エクスペディション ウォッチプログラムの一環として選ばれた探検リーダーは、ミッションのあいだ、後世に残すべく指定のロレックスを着用してその証拠を写真に収め、クラブに時計を返却する。ロレックスは各遠征を記念して時計の裏蓋にエングレービングを施すことで、銘板に各時計の使用履歴が記録される。旗と同様、各時計も何度かの遠征を経て、最終的にはエクスプローラーズクラブに永久展示されることになる。

山岳ではエドモンド・ヒラリー(Edmund Hillary)、ラインホルト・メスナー(Reinhold Messner)、エド・ヴィエスターズ(Ed Viesturs)、極地ではウィル・ステガー(Will Steger)、ウォーリー・ハーバート(Wally Herbert)、ラヌルフ・ファインズ(Ranulph Fiennes)、海洋ではキャメロン、アール博士からジャック・クストー(Jacques Cousteau)まで、数え切れない探検家たちの手首を飾ってきた。洞窟や極地の氷上、あるいは火山のクレーターにいる冒険家たちを描いたロレックスの全面広告に見覚えのない人はいないだろう。前述のヒラリー、ヴィエスタース、ステガー、ハーバート、キャメロン、アール博士など、これらの広告に登場する探検家の多くは、エクスプローラーズクラブの会員であったか、現在も会員である。
 広告とはいえ、そのイメージには、最近我々が目にするものよりも、もっと本格的な真に迫ったものがあった。ロレックスはその当時の雰囲気を取り戻そうとしており、危険にさらされる者たちの相棒というブランドの歴史に焦点を当てたマーケティングの一面に再び向き合おうとしている。エクスプローラーズクラブとのパートナーシップはそうした姿勢の一環であり、その選択は納得できるものだ。自然保護パートナーシップやジャケットのワッペンに資金を提供することも重要だが、最も挑戦的で野心的で困難な試みのために実際に手首につける時計を提供することは、真のコミットメントと自信を示すものなのである。

時計づくりへの姿勢とチャリティーのために生まれた2本のユニークピース。

世界的に見てもユニークなインディペンデントブランドが花開き始めた日本のマーケット(詳細は記事「加速する国産インディペンデントの新時代」へ)。その中心にいる作り手たちはどのような思いを持ち、時計づくりに向き合っているのだろうか。今回のテーマオークション開催に伴い、彼らの声を聞くことができた。

日本の独立時計師のなかで最も著名な人物といえば、国内外問わず浅岡 肇氏の名を挙げる方は多いのではないでしょうか。個人銘(HAJIME ASAOKA)の時計は、ほとんどすべての工程を彼ひとりで行っているため、年間の生産本数はわずか5本程度に限られている一方で、注文のリクエストが絶えないため、すでに新規注文を断り始めているほど。また、彼の手がけるクロノトウキョウの新作モデルは毎回のようにSNSで話題を呼び、極上スーパーコピー時計代金引換専門店そら~新生タカノのリリースも国内を中心に大きな注目を集めました。


プロダクトデザイナーとしてキャリアをスタートした浅岡氏が時計作りへと至る過程には、彼自身の創作に対する深い探究心と限界への挑戦がありました。インタビューのなかで彼は、もともとデザイナーとしてのキャリアを歩んできたものの、クライアントの要望に応じるデザインには制約が伴い、そこに限界を感じていたと語っています。「クライアントありきの仕事では、作品が最終的に誰のものかが曖昧になってしまう。それを乗り越えて自分の作品だと言い切れるものを作りたい」と考え、彼はデザイナーとしてではなく“作家”として、より主体的な表現を求めるようになりました。

ジュネーブ時計オークション:XXで販売されたTourbillon#1(Photo Courtesy: Phillips)。
もともと工作が得意だった浅岡氏は、大学時代から旋盤やフライス盤などの工作機械に親しんでおり、自らモックアップを制作する技術をすでに身につけていました。時計を手がけ始めたのは興味本位で、時計という小さなサイズに込められる細やかな配慮が行き届いたディテールに魅了されたからだと振り返っています。「手に持てる範囲の大きさで、自分の考えを丸ごと込められるものとして、時計がぴったりだった」と彼は語り、デザインだけでなく製作そのものを通じて自己表現を追求する道へと進んだのです。

2005年に独学で時計製造を学び始めた浅岡氏は、本格的に時計づくりの道に踏み出しました。そして2009年には国産初のトゥールビヨンウォッチを発表し、日本人初の独立時計師のひとりとして注目を集めます(編集注: アカデミー会員=独立時計師という意味ではありません)。その2年後、彼はこのモデルを改良し、時・分針をセンターに配置した“Tourbillon#1”を完成させ、銀座の和光で発売。先日のフィリップス ジュネーブ時計オークション:XXでは、HAJIME ASAOKA銘のトゥールビヨンウォッチが、エスティメートの3倍を超える約5300万円で落札されるなど、その作品は市場で高く評価されていることがうかがえます。

HAJIME ASAOKA銘の作品。プロジェクトT(右)とクロノグラフ(左)。
浅岡氏の時計づくりの信念は「シンプルさ」にあります。「時計づくりを通じて、いかにシンプルに問題を解決するかという点に非常に興味がある」と語る彼の姿勢は、時計のデザインや構造においても一貫しています。彼のデザインにははっきりとした共通項があるわけではないものの、どの作品にも“浅岡 肇らしさ”が漂っているように感じます。デザインやプロダクトにおいて、浅岡氏が最も大切にしているのは“バランス”です。「デザイナー出身として、バランスの見極めを大切にしており、そこに自分らしさが表れると思っています」と語ります。

特にクロノトウキョウやタカノでは、コンサバティブなデザインに徹していますが、彼にとってコンサバなデザインこそがバランスの美しさを突き詰める挑戦の場なのだそう。浅岡氏の作品は一見シンプルで控えめな印象を与えますが、その奥にはバランスの美しさだけで勝負する高い技術と深いこだわりが込められているのです。

TOKI(刻)ウォッチオークション出品作品とチャリティー
浅岡氏が率いる東京時計精密から、クロノトウキョウ、タカノ、大塚ローテックの3ブランドそれぞれが、チャリティーのためのユニークピースを出品します。2024年1月1日夕方、石川県能登半島をマグニチュード7.6の大地震が襲い、伝統工芸として知られる輪島塗は壊滅的な被害を受けました。約400の事業所のうち80%が半壊以上の損害を受けたとされています。浅岡氏は、漆工芸を最もリスペクトする日本の伝統工芸のひとつとし、特に輪島塗について「その緻密な手作業と、偶然に頼らず理想の形を追求する制作姿勢が素晴らしい」と語っています。同社は、材料費や手間などすべてを自己負担で賄い、収益を全額寄付する形でこのチャリティーに参加します。
クロノトウキョウ グランド“虹”

本作は、クロノトウキョウにとって初となる金無垢ケースを採用したユニークピースです。ダイヤルには、光を受けて虹色に輝く特別な漆塗りが施されています。これまで同ブランドの漆文字盤を手がけてきた職人、島本恵未氏が虹色の漆を施し、その上に浅岡氏がデザインした干支のインデックスを印刷することで、この時計が完成しました。

虹色の輝きを実現するためには、雲母のパウダーが使用されました。このパウダーを均一に混ぜ込むには高度な技術が求められ、島本氏の卓越した塗りの技術が存分に発揮されています。インタビューのなかで浅岡氏は「復興に向けて明るいイメージを届けたかった」と文字盤に虹色の漆を採用した理由を語りました。

僕はこの時計を実際に手に取る機会を得ましたが、光のない場所では、ダイヤルは少しグレーがかった控えめな印象を与えますが、ひとたび光が当たると文字盤に虹色の輝きが浮かび上がります。まるで暗闇から抜け出し、再び輝きを取り戻すかのように、文字盤全体が鮮やかに輝き出すのです。能登半島の復興はまだ道半ばだと聞きますが、この時計には、光を浴びて鮮やかに輝き出す文字盤のように、被災地も再び輝きを取り戻す日が訪れることを願う思いが込められているように感じました。

LOT 105: クロノトウキョウ グランド“虹”のエスティメートは、ノーリザーブで7万〜14万香港ドル(約138万〜276万円)。そのほかの詳細はこちらから。ブランドについてはクロノトウキョウ公式サイトへ。
タカノ シャトーヌーベル・クロノメーター“TOKI”

本作は、日本製として21世紀初となるクロノメーターウォッチであり、ブザンソン天文台にてクロノメーター認証を取得した新生タカノの“シャトーヌーベル・クロノメーター”をベースとしたチャリティーのための特別なダイヤルを備えたユニークピースです。サーモンカラーのダイヤルは、日本の伝統色である朱鷺色が採用されました。

ダイヤルはアルマイト加工によって着色されます。一定の温度と時間で溶液に浸して、陽極酸化皮膜を形成することで完成させるのです。まず、染料を理想の色合いに到達するまでには多くの試行錯誤が必要だといいます。「実際にサンプルを染め上げてみないと、どういう色になるかはわからない」と浅岡氏は語り、何度も試作を重ねて微調整を繰り返したとのことです。

さらに理想の色が決まっても、実際のダイヤル上で均一に美しく発色させるには高度な技術を必要とします。一度本番のダイヤルに色を施した際にムラが出たため、新たに素材削り出してイチからやり直すことを決断したのだそうです。なお、通常はプレス成形して文字盤は作られますが、ユニークピースであるため削り出しで作られています。

溶液から取り出したところ。

溶液に浸す時間はホイヤー製のストップウォッチで計測しているのが印象的でした。


僕が取材に訪れたとき、この時計のダイヤルはまだ製作中でした。時計製作のプロセスについて浅岡氏は“産みの苦しみが多いプロセス”だと言います。新作のテーマを思いついたときと、完成した腕時計の写真を撮るときだけが幸せを感じる時間だそうで、それ以外の作業は非常に困難であると語っています。浅岡氏が「漆工芸は偶然性に依存しないところに素晴らしさを感じている」と述べていたのと同じように一切の妥協のない姿勢をこのプロダクトの製造工程に触れることで感じることができました。

僕がこの完成した時計を目にしたのは、TOKI(刻)オークションのプレビュー会でディスプレイケースに収められていたときでした。通常生産モデルのホワイトダイヤルに見られる梨地風のわずかに荒らした仕上げに、朱鷺色を思わせる柔らかな色合いが加わり、独特の深みと強い存在感を放っていたのがとても印象的でした。

LOT 106: タカノ シャトーヌーベル・クロノメーター“TOKI”のエスティメートは、ノーリザーブで5万〜10万香港ドル(約99万〜197万円)。そのほかの詳細はこちらから。ブランドについてはタカノ公式サイトへ。

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